ポンコツ女の大行進

いにしえの若手俳優ヲタクの昔話

何度この悲しみを経験したらわたしは『卒業』を克服する事が出来るのだろう

※これは2018年5月に書きかけたエントリーです。話している内容が四半世紀くらい前ですが許してください※

 

ドリライに行ってきた。
わたしは2ndシーズンの四天以降テニミュを観ていないので古田率いる八代目は一度も観た事がない。
友達に誘われてこの前数年ぶりに気分で観に行った比嘉公演は最後に青学バラードが突然始まって、その時初めて九代目が卒業する事を知るって言う情弱っぷり。
したがって、卒業する九代目を生で観るのはドリライが二度目であり、正直キャストの名前すら言えない状況だった。
でも整然と並んで歌って踊る九代目を観てOPから涙が出てきた。
にちかちゃんと宇野くんくらいしか名前もわからない二度目ましての青学であっても、わたしの中には青学の卒業=悲しい出来事って言うテニモンの遺伝子がインプットされているんだと思う。
何の思い入れもない彼らを観て涙が止まらなくなる自分が気持ち悪くて仕方なかった。
終演後にNとお酒を飲みながら、8年前のあの日を思い出して涙が止まらなくなる自分が気持ち悪くて仕方なかった。
不二役の楓馬くんが、卒業する自分たち、デビューする十代目、そしてこれからも続いていくテニミュを「ここからが俺たち」って曲名を使って言葉にしてくれたけど、わたしは彼らより何年も長く生きてるし彼らより前からきっとテニスを知ってあるはずなのに、いつまで経っても青学の卒業を晴れやかな気分で見送る事が出来ず、毎回胸が張り裂けそうになる。
わたしなんかが泣くのも烏滸がましいと思うけど、九代目をデビュー公演からずっと応援してきたんだろうなぁって人たちが周りで立てなくなるくらい泣いていて、舞台の上の九代目にあの日の大好きなあの子たちを、客席で泣いてるヲタクたちにあの日の自分を重ねてしまって、コントロールの出来ない悲しみに苛まれていた。
よくわからん寒いネタTシャツ着て泣いてるヲタクとそれを見て泣いてるヲタク、どう考えても後者の方が気が狂ってる。
得体の知れぬ九代目が卒業してく事の悲しさと同時に、1stシーズンから何度も何度も学級会が開かれてきた色々なことについて、わたしは自分の思い出と刷り合わせしながら考えてしまった。

 

■門出の日に次の青学を出す事の是非/青学キャストの特権

‥‥書き終わってから同じような話過去のエントリーで300回くらいしてるなと感じた…。書いた事を忘れている訳ではなくそれほどわたしの人生で大きな出来事なのである。

現役のテニモンの皆さんは赤ちゃんだった可能性もあるので当時の事を知っている人はわたしと同じ妙齢かもしれないけど、1stシーズンの青学四代目と五代目は完全交代ではなく一時期並走しており、1stの全国氷帝はWキャストと言う形で行われた。
いつもの卒業公演だったら、次の青学はまだ発表されてないか、発表されていても実際に青学としてはデビューしてないくらいだと思うけど、四代目が卒業して五代目が世代交代する時にはもう十二分に観客は五代目の公演を皆観ていたのだ。
今回のドリライと、タイミングや状況は割と似ていて、その時も四代目の卒業公演に五代目がゲスト出演した形だ。
今回のドリライを観て、九代目より勿論歓声こそ少ないものの、会場は温かく新しい青学を迎え入れていたように見えた。
観客が大人になったのか、はたまたわたしがどちらの青学の当事者でもないからそう見えてしまっただけなのかはわからないけど、五代目が出た時の凍てつくような会場の空気とは全然違ったなーと感じた。
この凍てつくような空気と言うのもわたしが思い出の中で勝手に脚色しているだけで、実際にはそんな事はなかったのかもしれないけど、当事者ど真ん中にいたわたしはあの時四代目の卒業ムード一色だった完全アウェーの舞台に飛び出していった彼らに送られる歓迎されてないまばらな拍手とお呼びでない感、今でも強烈に覚えている。
思い出すだけでも本当にぞっとする。
二つの青学が共存するのがあの時は初めてだったからヲタクもそりゃ戸惑ったに違いないけど、五代目のヲタクとしてあんなに悲しい事はなかった。

今回の十代目はサプライズ出演だったけど、あの時は予め五代目が出ることは発表されていて、公演前から邪魔だとかまだ出てくんなとか色々な言葉が飛び交っていた。
当時のわたしはそれをひどいとしか思えなかったけど、いざ今度は五代目を送り出すってなった時、四代目厨の気持ちがめっちゃよくわかった。
わたしが四代目厨だったら、やっぱりあの公演に五代目は出て欲しくなかったと思う。
五代目の卒業は、すなわち1stシーズンキャスト全員の卒業だった。
卒業するのは決して彼らだけではなく、舞台に立つ全員がこのライブをもってテニミュの舞台から降りるのだ。
五代目だけを特別扱いする訳にはいかない事もよくわかっていたけど、わたしは初代~四代目まで必ずやっていた卒業の挨拶を五代目だけがやらせてもらえなかった事、多分死んでも恨むと思う。
代の途中ですっといなくなってしまったキャストもいるけど、任期を全うした青学だけは卒業の挨拶をする事を許されると思っていた。
初代が出てきて、城田とたしけが出てきて、1stシーズンファイナルのお祭り騒ぎでなぁなぁにされた事がわたしは悲しくて、もうほぼ10年経つと言うのに未だに咀嚼出来ない、わたしの長いテニモン人生の中で忘れられない出来事の1つだ。
四代目の時にゲストで出た五代目はあんなに歓迎されなかったのに、ドリライ7の時はきっとここにいるほとんどが、五代目の卒業挨拶よりもたしけと城田のフリートークや初代の出番の方が嬉しいんだろうなぁと感じた。
どちらのヲタクも悲しいから、お願いだから卒業する青学の門出には他の青学は出さないで欲しい。
同じキャラを演じる役者が沢山いる事は理解しているけど、キャラクターはあくまで1人だ。
例えば、四天ABみたいにWキャストで、大楽のカーテンコールで大楽担当じゃない片方のチームが最後だけ出てくるとかそんなのは全然いい。
ただ、この公演をもってそれぞれ別の道を歩む事になる青学たちと一緒に新しい青学を差し出すのはお互いのヲタクの為にもやめて欲しいと個人的には感じる。
他校厨からしてみたらイラっとする主張かもしれないけど(ごめんなさい)、きちんと卒業式があって、その日の主役になれて(と言うかまぁ主役校なんだけど)、卒業の挨拶をして、その公演を観ているテニモン全員に祝われるのって、青学キャストに選ばれた子だけの特権だと思う。
だから他のノイズを極力排除して、きちんとその子たちが主役の場にしてあげたい。
…2ndの時は激浅ヲタクになってたからあんまり覚えてないんだけど2ndの時って卒業後にフェアウェルパーティー的なライブ?あったよね?
あー言う場を別に作ってくれるとかならいいかなと思う。
まぁその公演も他校出てたと思うからせっかくなら青学だけにしてあげて欲しいとは思うけど。

■明確に卒業を提示される青学厨と気付いたらなんとなくいなくなる他校厨どっちが幸せなのか

これもわたしの中で長年脳内議論を繰り返してるテーマ。
前述で青学厨としての主張をしてみたけど、多分わたしのテニモン人生、青学厨よりも他校厨だった時代のが圧倒的に長い。
基本、青学キャストが一番世の中から贔屓されるべき存在だと言う認識ではあるのですが、いかんせん低レート推し主義なので(参照:低レート推しの生きやすさよ - ポンコツ女の大行進)好きな青学はいてもはちゃめちゃに推してた青学って五代目までいなかった。五代目ってね、青学なのに低レートだったんですよ。奇跡
それまでの推しは他校な確率のが圧倒的に高かったかな。
だからいつも、なんとなく推しが出なくなってしまうのと、明確に「はい次の公演でお前の推し卒業だよ!」って言われるの、ヲタクとしてどっちがいいのかなと考えてしまう。
1stシーズンの時は明確に卒表を提示されずに次の公演でキャストが代わってた事はあったけども、 最近は同じ代で次公演で突然青学レギュラーのキャストが代わるとかはないのかな?
わたしは散々「会える時が会う時だ」と言っているけど青学ってよほどの事がない限り、卒業公演と言わなければ次も彼の事が見られるんだよね。
テニミュキャストの契約形態とかはわかんないけど恐らく任期満了前に引退とかそういう事でほぼないと考えると、青学厨ってある程度自分のペースに合わせて活動をコントロール出来るなと思う。
学生とか予算の都合で推しのいい試合がある次公演に備えて今回セーブするとか出来るじゃない?
でも他校厨って全国大会でちゃんと自分の推しがキャスティングされるかわかんないし、ドリライだっていつ呼ばれるかわからない。
本公演が終わったらもしかしたら一生その役として会える事はなくなるかもしれない。あと推しのメイン公演が終わってちょっと休憩してたりしても人気キャスト追ってると突然ゲストとかで発表されて血眼でチケット探し回らなきゃいけなかったり。
わたしはミュヲタ人生で人気キャストを追っていた経験がほぼゼロなんだけど、散々話してきた宮野真守さんはテニスの中での人気キャストじゃないけど賑やかし要因として1stシーズンはかなり終盤までドリライに呼ばれていた。
と言うか、OBとしては2ndシーズンでも呼ばれたよね?
しかもどこかのタイミングのドリライ、毎回日替わりOBが前日発表とかアホみたいな企画してた事なかった?
あの時毎日予定を空けとかなきゃいけなくてかなりしんどかった記憶が…。
青学厨する人とは別のスタミナが必要で、常に短距離走のスピードを出し続けないといけなくて、それはそれでしんどいよね。
ミュヲタとしてどっちが幸せなんだろう。
でもやっぱり推しの門出を祝う事、任務を全うした推しをテニスの世界から送り出す事ってミュヲタ冥利に尽きると思うので、もし来世でまたミュヲタをする事になったら青学のヲタクをやりたいなと思う。
よかったら青学厨、他校厨それぞれのヲタクからメリデメ聞いてみたいです。

■果たしてどうやったらこの呪縛から解放されるのか

結局これに尽きる。

わたしはもうテニモンではない。
気付いたら先日3rdシーズンも終わってしまったらしい。
結局わたしは2ndシーズンも3rdシーズンも全国立海を一度も観ていない。
最終記憶はまだ2010年3月の五代目の公演で止まっている。

多分、さすがにもう観れる。
10年この呪縛にとらわれているのはどう考えても気が狂っている。
1st厨は、2ndシーズンこそまだ立ち直れていない人も多かったけど一周まわって他のジャンルとか数年間経由して「やっぱテニミュしか~」ってライトに楽しんでいる友達も沢山いる。
多分きっとわたしも大丈夫。
それでも心のどこかで、「行こうと思ってたけど知らない間に終わってたから行けなかった~」ってタイミングを見計らっているような気もしている。

こんな1stおばさんホイホイな舞台も、皆におすすめされるけど一度も観た事がない。
滑稽な女なのできっと馬場君と汰斗と翔太ちゃんが並んでいるだけきっとわたしは自分の全てが詰まっているあの日々をフラッシュバックしてしまうし、
今の空っぽで何もないヲタクじゃなくなった≒もう何者でもなくなってしまったつまらない自分に絶望してしまうと思う。

 

どんなに時代に取り残された老婆と言われても、
やっぱりわたしはこれからも、学生だった頃に香ばしく慣れあっていた仲間たちと延々に何度も同じ昔話を続けたい。

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